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バックオフィス業務をアウトソーシングする際のポイント

バックオフィス業務をアウトソーシングする際のポイント

バックオフィス業務に人的コストをかけるよりも、外部のプロフェッショナルにすべてをアウトソーシングし、安定的に業務を行ってもらうことは、自社の経営面においては有益なことです。
どの企業も収益効率化を図り、競争力を高める必要がある今の時代に、バックオフィス業務のアウトソーシングはニーズに合っているといえるのです。人事労務、給与計算、経理などのバックオフィス業務は、企業の成長を加速させる強力なツールとなる一方で、慎重な検討が必要です。
このコラムでは、バックオフィス業務のアウトソーシングを成功させるためのポイントをご紹介します。

1. アウトソーシングするメリット、デメリット

メリット

[経営資源の集中]
バックオフィス業務を外部スタッフに任せることで、自社社員を戦略領域にシフトすることができます。
[退職リスクを回避]
会社と会社の契約になるため、退職により業務が滞ることはありません。安定的な業務の継続が実現できます。
[人材費や固定費の抑制]
人材確保の負担軽減だけでなく、高騰する人件費や社会保険料の負担もないため、コスト負担の削減が実現できます。
[業務の効率化やミス防止]
アウトソーシング専門会社は業務を請け負う専門家であるため、技術や知識、経験を持っています。ミスや不正を防げるだけでなく、業務の効率化や業務そのものの質が向上します。

デメリット

[セキュリティリスク]
業務を社外に委託することになるため、セキュリティのリスクが高くなります。
[コスト面の課題]
依頼する内容によっては逆にコストがかかってしまうことがあります。
[ノウハウの蓄積不足]
業務を外部にアウトソーシングすることで、経理や人事の人材が育ちにくくなったり、社内にノウハウが蓄積されにくくなります。
[緊急時の対応遅延]
緊急時の対応が遅れる可能性があります。

BeforeAfter
経理部、人事部の残業が多い定時退社が可能!
体制が追いついていない人手不足をカバー!
何から手をつけていいか分からない働き方改革が実現!
定型業務に追われる戦略的業務に集中できる!

2. 現状の課題を明確にする

現状を分析

・経理業務、給与計算業務、人事労務業務、総務業務において、業務内容、時間、コスト、人員などを詳細に把握します。
・ボトルネックとなっている部分、人手不足、コスト、ミスが起こりやすい箇所などを特定します。

アウトソーシングによって解決したい課題を明確にする

・コスト削減、業務効率化、専門性の向上など、具体的な目標を設定します。

DX/IT化の検討

IT、クラウド、RPAで代替できるバックオフィス業務を検討します。

3. アウトソーシング範囲の決定

委託する業務範囲を明確にする

・目的を明確にします。人材難?業務効率化?コスト削減?品質向上?
・経理、記帳、決算、給与計算、社会保険労働保険等の手続き、振り込み、請求、総務などの業務をすべて洗い出し、どの業務がアウトソーシング可能かを検討します。
・バックオフィス業務の中でもメイン業務と非メイン業務を明確にします。そのうえで、将来に向けて「ヒト、モノ、カネ」の投資を考えて、どのバックオフィス業務を委託すれば、会社の成長に寄与するかを考えて、アウトソーシングする業務を決定します。

4. アウトソーシングサービス(BPO)の選定

複数の企業に依頼し、比較検討する

・利用するシステムやソフトなど運用形態等を検討します。
・経験、実績、専門性、料金体系などを比較します。
・インターネット検索、紹介などを通じて、候補となる企業をリストアップします。
・重要な会計情報や個人情報を扱うため、セキュリティ対策が万全に行われているか確認します。

5. 契約内容の確認

契約内容をしっかりと確認する

経理、人事、労務、給与、総務は業務内容が多岐にわたることから、アウトソーシング専門会社が得意とする分野もまちまちです。長期の運用になるので、どの業務を、どこまで任せるか等を明確にして、将来にわたり最大限の効果が得られるか等を検討しながら、信頼できる業者を選びましょう。

特に、責任範囲やトラブル発生時の対応については、詳細に確認することが重要です。

6. 業務引継ぎ

スムーズな業務引継ぎを行う

・アウトソーシング会社のスタッフ、社内メンバー等のチーム編成をしたうえで、業務の引継ぎスケジュールを作成しましょう。
・自社の業務フローやシステムなどを説明し、過去の問題点やトラブル・会社の慣行等を共有します。
・人事データや会計情報等の必要な資料を共有します。
・円滑な連携体制の構築を目指しましょう。

7. アウトソーシングサービス(BPO)成功のポイント

アウトソーシングサービス会社との密なコミュニケーションが、成功の鍵を握ります。定期的なミーティングを通して意見交換を行い、双方で情報共有体制を構築することが望ましいです。

また、内部統制をしっかりと整備し、監査体制を構築することで、リスクを最小限に抑えましょう。

企業の状況は常に変化するため、柔軟な対応力を持つアウトソーシング会社を選び、定期的に効果測定を行い、問題点があれば改善策を検討することが不可欠です。

コスト削減、業務効率化、品質向上といった目標達成度を評価し、必要に応じてアウトソーシング会社を見直すことで、より良い企業経営を実現しましょう。

まとめ

バックオフィス業務アウトソーシング(BPO)は、企業の成長を後押しする強力なツールです。しかし全ての企業に必ずしも適しているわけではありません。自社の状況や課題に合わせて、慎重に検討することが重要です。具体的な見つけ方としましては、「インターネット検索」、「マッチングサイトの活用」「税理士や社労士等の専門家からの紹介」、「経営者仲間や導入済み企業からの紹介」、「雑誌や新聞の記事等」が考えられます。まずは数社から話を聞いたうえで、見積をもらい、比較検討することが重要です。

本コラムでご紹介したポイントを参考に、自社に合った最適なアウトソーシング会社を見つけ、業務の効率化を実現しましょう。

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