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年収の壁・支援強化パッケージ/年収の壁対策の概要

年収の壁・支援強化パッケージ/年収の壁対策の概要

年収の壁とは

年収が一定額を超えると「社会保険料の負担」が生じて手取りが減る現象を指します。
社会保険料負担の発生や、会社等で支給される「配偶者手当」がもらえなくなることによる手取り収入の減少を理由として、働く意欲が低下したり、働き方を変えたりする人が一定数存在します。

政府は、106万円・130万円の壁を意識せずに働くことが可能となるよう年収の壁対策として、以下の3つの施策を発表しました。

◇106万円の壁への対応

従業員の年収が106万円を超えても、手取りが減らないように、企業に賃上げや勤務時間の増加などの対応を促す。その際、企業に最大50万円の助成金を支給する。

(※キャリアアップ助成金 社会保険適用促進手当の標準報酬算定除外)

※10月下旬予定で、キャリアアップ助成金の制度見直しが行われますが、「令和5年10月1日から適用する。」となっております。

◇130万円の壁への対応

従業員の年収が130万円を超えても、一時的な増収であれば、連続して2年までは配偶者の扶養にとどまれるとする。ただし、事業主が一時的な増収と証明し、扶養している配偶者が働く企業の健康保険組合などが認める必要がある。

(事業主の証明による被扶養者認定)

◇配偶者手当への対応

収入要件がある配偶者手当を受給している会社に対して、配偶者手当の見直し促進していく。見直しの手順をフローチャートで示す等わかりやすい資料を作成・公表する。
(企業の配偶者手当の見直し促進)


このほか、設備投資等により事業場内最低賃金の引上げに取り組む中小企業等に対する助成金(業務改善助成金)の活用も促進する、としています。

具体策、対応策については下記資料をご参照ください。